三越がドン・キホーテをやるようなもの
経営再建中のJALが打ち出した再建策、
「LCC(格安航空会社・ローコストキャリア、Low-Cost Carrier)やります」
に対して、どっかの偉い人が言っていたコトバである。
パイロットはじめスタッフを高給で優遇し、顧客の細かいニーズに合わせた対応をする。
高級感。
高級感。
高級感。
短距離短時間なんだから、細かいコトをゴチャゴチャ言うなやという、LCCの思想とは確かに真逆の発想である。
呼応するように、全日空も子会社を作ってのLCC参入を表明した。
ヨソの会社が既にやっていることを後追いして、うまくいくとでも思っているのだろうか。
LCCは立ち上げ段階から“ローコスト”を志向して作られる。
短距離便に限定
都市近郊の空港を利用
使用機体を1機種に統一などだ。
さらに、
CAが機内清掃も行う
機内サービスのほとんどを排除
時にトイレまで有料などを条件に、“格安”で目的地まで運んでくれるというのであるが、・・・
JALや全日空が同じコトをする必要性ってあるのだろうか。
もともと、既存の路線で飛行機を飛ばしているのであるから、
余計なサービスを排除するかわりに、エコノミー運賃を安くしてほしい
コッチのニーズのほうがあると思うのは、ワタシだけではないと思うのだ。
CAが清掃も行うというだけで運賃がいくらかでも安くなるなら、別に新会社など設立する必要はない。
経営破綻した会社が子会社とか、寝言言ってんじゃねぇよというそういうハナシである。
そんな、“高級感”の代名詞でもある「銀座三越」が、先日リニューアルオープンした。
専門ショップを極力排除して、靴は靴、カバンはカバンで展示して、通路を広めに、・・・
って、やってることはイッテミヨーカドーさんと同じではないだろうか。
客のニーズはソコにあるのかというそういうハナシ。
だいたいだな、歴史だか何だか知らねぇが、地下鉄みたいな独特の臭気がする建物のまんまで、一体何年営業してんだよって。
ボコボコと地方都市にショボい三越作る前に、やること(設備投資)いっぱいあっただろというそういうハナシなのである。
そんなワケで、“いまさら”感の漂う老舗企業の業態転換のお話。
片っ方は自立運営しているが、もう片方は経営再建中の国策企業。
後者の存在意義についてまず議論したい、今日この頃なのでありました。